二元論的ラベリングの批判

1. 全ての対象は、Aまたは非Aに分類できるとする。

2. その時、どちらかに属する対象はどちらかに属する対象に対して、階層的位置構造を持つ。

 

1に対して

・Aまたは非Aであることは、時間軸の移動によって今後別にカテゴライズされないことについては何も述べていない。

 

2に対して

・全く別の体系、Bが存在し得ないことについては何も述べていない。

・階層的位置構造について、Bと矛盾した場合、どちらが優先されるかについては何も述べていない。

しかし、階層的位置構造を決定するには、A>B, B>Aなど概念的位置構造の前提を受け入れなければならないが、階層的位置構造はそれ自身についてしか述べていないため、構造的に絶対性は持ちえない。

 

従って、Aまたは非Aであることを理由にして階層的位置構造を決定するのは誤謬である。