哲学機械のパラドクス

僕の独自概念なので紹介していこう。

 

とある地球と似たような星に、赤外線センサーを一つ持ち人間と同じように理性を持った機械が居た。

 

この機械は古代の哲学者達のように、日夜自分のセンサーによる観測と推論とを駆使していわゆる真理の探究に勤しんでいた。

 

では、観測データの末にその機械の出す哲学的結論はどうなるのか予想してみて欲しい。

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「音は果たしてこの世に存在するのだろうか」

 

赤外線センサーのデータを解釈する限り、音はその概念すらこの世に存在しない。

 

音によって会話を行う人間はこの星にはいなかったが、この機械がもし現代の地球に来たらどうなるか。

「これらの生物は全く持って不可解と言わざるを得ない」

 

しかし研究の末にこの機械は、一つの結論に辿り着いた。

「そもそも私にはたった一つのセンサーしか搭載されていなかった」

 

従って、自分の持つ先天的な限界性に気づく機械こそが、真に優秀な哲学をする機械であると言える。