徒然草の中でこんな一句がある。
「この世のほだし持たらぬ身に、ただ空の名残のみぞ惜しき」
現代語訳すれば「何にも持っていない世捨て人だけど、ただ空の美しさだけが名残惜しいものだなあ」って感じの意味らしい。
なかなか理解されないと思うが、個人的には正直分かると思った。
仕事終わりとか、月曜の朝とか、「なんかだるいなー疲れたなー」って時に綺麗な空を見ると浄化されるんだよな。
夕陽を見てすげえってなると、対照的に自分の存在はちっせぇわ、ちっせぇ。みたいになる。こんなにデカいものに比べて、俺は何てスケールの小さい所で戦ってるんだ、的な感覚。
それが昔の人も思ってたことなんだなあ、とか俺と似たようなこと考えてるやついるんかい、みたいな感じで若干嬉しかった。
そして鎌倉時代の世捨て人生活もしてみたくなるんだよな。
...まあ何言ってんだこいつ、って感じなのは分かる。それは謝るがチョット我慢して聞いてくれ。
世捨て人と言えば、世間に馴染めなくて森とかで暮らしている人を俺はイメージしているが、現代社会では無理くね?と思うんだよな。
だって未開の土地なんかないし、色んな法律とかがあって縛られてるし、スマホなんかも発達してるし。まず無理だろ。
渡る世間にさよならバイバイしても、俺はコイツと旅に出られないじゃん。
なので憧れる。もっと昔に生まれてればなーと思う時も稀によくある。
実際、江戸時代とかに生まれてたらソッコー隠遁の術だわ。社会でなんか成し遂げてやろう!みたいなハングリー精神も持ち合わせてないし。
別に物欲も薄いから金!金!金!って感じでもないし。必要最低限度の生活と本が若干あればそれだけで充分ですよ。もはやネギだけで充分ですよ。
まINTPの類に漏れず、一人でぶつぶつ考えてるだけでも割と楽しくはあるしな。
確かにアレだが、本人が満足してるし基本無害だから問題ないと思いたい。
とくにオチとかもなく終わり。